2005-07-28 ■ 日記 昔、翁ありけり。 翁、虫を究めしときに、にわかに珍しき獣のあらはる。 翁は其の獣を、をかしがりて、かしづきぬ。かしづくこと長きに渡り、獣は翁の腕におさまらず大きくなりにけり。 しかうして、獣は翁のもとにはべりぬるが、甚だあいなきことになりにけり。翁曰く、 「我、なんぞ、うつつをながめけらんや。あなおろか。」 (setoyama古今集)